【感想】ピンクとグレー　映画 - 涙は真剣に生きてる証拠。

ピンクとグレー、映画館で2回目の鑑賞を終えてきました。（1週間前の話）

2回観終わってからもやっぱりスッキリしない。私には難しかったのか、、、みんなはどう捉えているのかも気になりますが、とりあえず私が感じたことを書いてみます。

以下ネタバレ含みますのでご注意を。

＊　＊　＊

1回目を見終えた時の感想は、正直、内容云々よりも、ただひたすらに加藤シゲアキの書いた処女作が、あんなに大きなスクリーンで、あんなに素敵な俳優さんたちや監督やスタッフさんたちの手によって映像化されていることへの喜びと感動が大きすぎて、物語は二の次でした。

小説を読んだのはもうずいぶん前の話になるので、物語の内容は原作のもふんわーりしか覚えてなかった。それがちょうどよかったのかもしれない。この映画、多分原作は後から読んだ方が、映画も原作も楽しめるタイプだなって思いました。

シゲアキ先生が言っていた言葉、

僕の手からは完全に離れた

の意味がよーくわかった気がした。

設定や終わり方もそうだし、何よりバーのシーンの描き方が軽くなってたことに驚いた。あそこが1番好きなシーンだったのに、、そして重要なシーンだったのに。白木蓮吾がごっちに戻った唯一の時間だって感じてたのに、なんか違かった。

1回目と2回目の間に絶対もう一回原作読もう！シゲの書いた世界観をもう一度噛み締めてから映像を見てみよう。と思ってたので、原作も読み直してのいざ2回目の鑑賞を終えた今感じるのは、りばちゃんにはこういう未来もあったのかもねって感じかな。

”しょーもない”世界を生きるという未来。

原作ではりばちゃんは死んじゃうのです。ごっちの役をやっていく中で、ごっちの魂とりばちゃんがひとつになって、ごっちの考えていたことや気持ちがわかって、首をつったあの日のごっちを演じながら死んじゃうの。

でも映画ではそこからが本当の物語の始まりで。

それが62分後の衝撃ってやつ。

ごっちが自宅で首をつって自殺したところを親友のりばちゃんが見つけて泣き崩れる。そこで世界はグレーに変わり、監督の「カット！」の声が響く。

涼しい顔で天井から吊るされたロープから降りてゆくごっちが本当はりばちゃんで

。今までのは全部映画でしたー！ていうオチ、、、からの芸能界の闇みたいなお話の始まり。

汚い芸能界で売れていく中で、今までりばちゃんが見ていたごっちとは違うごっちが見えてきて、どんどん壊れていくりばちゃんがとても痛々しかったです。

最後に現れた亡霊？なのかなんなのか、、、なごっちに、「ゴッチの考えてることわかんないよ」と当たり散らしても

「それでいい」

「他人のことなんてわかりっこない。」

っていうごっちが、なんだか原作とは別人で、とっても冷酷な人に思えて、違うおはなしだなぁって感じた瞬間でした。

なんかね、そんな中でも実は原作に忠実なんじゃないのかな？？とか2回目のときに無理やり思いながら見てたりして、、、例えば私の勝手な捉え方、、、というか割と無理がある捉え方なんですけど、

実はやっぱりりばちゃんは、ピンクの世界で最後首をつったときに生死をさまよってる
グレーの世界はりばちゃんが死ぬ間際に見た妄想、、、というか、なんていうかパラレルワールド的なもの
だから世界は色を失って、死んでるごっちだけがカラーだった
だって死んでから1年経ってるのに部屋そのままなわけないじゃん
ついでに鍵空くわけないじゃん
ごっちが言った言葉「僕は死にたい人、りばちゃんは生きていたい人」ってのが引っかかる（死んだごっちからりばちゃんへ「りばちゃんは生きなきゃいけないんだよ、まだ死んだらダメだよ」っていう意味の言葉）
結果ごっちはやっぱり原作通りりばちゃん想いのいい人
そしてりばちゃんは助かった！

てな感じでめちゃくちゃ自分の都合での解釈をして終わりました。絶対違うけどな。笑

原作とはほぼ違う作品だってシゲも言ってたから別に違っていいんだけど近づけたくなった結果こうなった。笑

映画は映画で好きでした！おもしろかった！

でも最後デュポン投げたのなんでか永遠にわかんない。

誰か教えてどういう意味。

裕翔の演技もすごいよかったです。あんなに体当たりで演技してるなんて知らなくて、すごい感動しました。そして終始驚いた。大人になってる裕翔が男前で、この作品で主演を張ってくれてありがとうございますとか思ってしまった。笑

あとは菅田くんの演技にはほんとに脱帽です。とっても勢いのある俳優さんだよね。前半と後半で別人過ぎて、演技派だなぁ。後半の方がやっぱ菅田くんっぽいなぁって思ってた。笑

夏帆ちゃんも可愛いし。演技天才だし。

迷ったら見るべき映画だと思います！

そして映画見たらぜひ原作も読んでみてください。映画見てから原作の方が楽しめると思います。